患者さんの声「私のがん体験記」

患者さん の体験談

患者同士の支えあいの場で元気になれた

がんピアサポーター(がん体験者の仲間)として自分にできること

執筆者 : 本人
性別 : 女性
年齢 : 50代(診断を受けた時の年齢40代後半)
疾患名 : 乳がん、子宮がん

がんの告知
祖母も母も叔母も叔父も、がんでした。「私にもその日は確実に来るだろう…」と覚悟していた「つもり」でした。しかし、がんの告知が現実となった日、家族に心の動揺を悟られぬよう冷静を装いながら、実は何も考えられないパニック状態の私がいたのです。告知され、何がなんだかわからない不安だらけの私を置いてけぼりに、治療はどんどん進められていきます。手術前夜には、がんが怖くて怖くて、自分の明日も見えずに声を殺して泣きました。術後、同じがん治療をしていた同室の人たちが「自分の気持ちも治療に追いつかない。不安も何も解決してないよ」と話してくれて、「あぁ、私だけじゃない」と心が少し軽くなったことを覚えています。
私の気持ちを置いてけぼりにして進む治療のさなか、また、がんの疑いが出てきました。すると、医師が「何も心配しなくていい。あなたは不安などなく、治療に専念できる環境がここにある」と言ってくれて、「そうか、私はただ身を任せて海月(くらげ)のように漂っていればいいんだ!」と思うことができました。

ピアサポーター育成研修に参加して
その後、複数回のがんの告知を受けましたが、最初のがん告知から6年がたった頃「ピアサポーター育成研修」のチラシを偶然手にしました。「私でも何かできることがあるのだろうか?」と疑心暗鬼で出席した研修でしたが、ピアサポートとは、そっと患者さんのそばにいて話を聞き、自分の病に不安だけでなく前向きになるためのお手伝いをすることであることを知りました。がんの告知をされると絶望的になり、「がんの告知をされたことのない人たちに私の気持ちなんてわかるはずがない」と心を閉ざしてしまいがちになりますが、がん経験者の言葉であれば素直に聞くことができます。私は「あなただけじゃない。告知されたときは皆々が不安だった」と言えますし、「その不安を乗り越えて、今笑える自分がいる」と知らせることができます。「あなたは一人じゃない。あなたの心が少しでも軽くなるようにお手伝いをしましょう」と勇気づけることができます。

ピアサポーターとして自分にできる活動をしていきたい

日進月歩の医療の現場の話を聞き、自分のスキルアップも大切だと思い、今回のステップアップ研修に参加しました。研修では、相手に寄り添う時の相談場面もロールプレイで実体験でき、自分の経験だけではサポートしていくうえで力量不足すぎることもわかりました。まだ私には、ピアサポーターとしての活動の場はありませんが、研修を通して学んだことをもとに、手術の前夜、涙する人を一人でもなくせるような、私なりの活動をしていきたいと思います。

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