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がんの手術・化学療法・放射線療法とは?

がん治療病院(200床以上)のがん治療の対応状況について

がん治療病院(200床以上)の情報につきましては、平成28年11月に宮城県内の200床以上の病床数を持つ医療施設に「がん治療の対応状況(手術・化学療法・放射線療法)」についてアンケートを依頼し、情報提供と掲載の同意をいただいた病院の情報を掲載しております。

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手術について

開腹、開胸、開頭手術等の対応可能状況について、部位別かつ施設別に○をつけてあります。併せて、腹腔鏡手術等の特殊な手術の対応状況についてはそれぞれ手術名が記載してあります。

内視鏡手術のメリットとデメリット

メリットについては、何と言っても小さな傷で(大きな傷の開腹・開胸と同等の)外科手術が施行できることです。これは患者にとって極めて大きなメリットです。術後の創痛が大きく違います。創痛が抑えられることで、例えば痛みによって痰の喀出が制限されるような疾患、喫煙歴のある高齢者に多い肺癌や食道癌手術の場合などは内視鏡手術の導入により肺炎の減少につながることが期待されています。肺癌や食道癌だけでなく、多くの消化器系の疾患に対して、創痛が抑制されることで術後の回復を早めることが示されています。
また、内視鏡により得られる画像の「拡大視効果」があります。光学技術の進歩により、最近ではハイビジョン画像対応の内視鏡も登場しています。これにより得られる画像は極めて鮮明であり、かつ大きなモニターに映し出されることで、現実よりも拡大された画像が得られています。例えば肉眼では見落としそうな微細な血管まで鮮明に捉えることができます。様々なエネルギーデバイスの進歩もあり、現在では深部の手術でもほとんど出血せずに行うことが可能です。
また、モニターに映される画像により、術者のみならず、助手、看護師、麻酔医も、手術の詳細をリアルタイムに見ることができます。このように、チームとして安全に手術を遂行できることにプラスになっていると考えられます。美容上のメリット(従来の大きな手術創 vs ほとんど傷が目立たない内視鏡手術)もあります。
このようにメリットが大きい内視鏡手術ですが、デメリットもあります。特に外科医にとってのデメリットに限れば、触覚の欠如と限定された視野に代表されます。内視鏡手術によるトラブルの多くがこの2つに起因していると考えられます。
このような内視鏡手術のトラブルについては報道されている通りですが、一般に多くの医療機関では良好な臨床結果を得て、多数の患者が内視鏡手術の恩恵を受けていることも忘れてはなりません。

内視鏡外科について詳しく見る

内視鏡外科の概要

開発と発展の歴史

20世紀の終盤に、工学系の技術進歩に基づいた内視鏡による外科手術の大きな進歩が起こりました。それまでの外科手術は特に腹部や胸部の深部の手術操作が必要な場合はより大きな手術創を確保して深部の操作を可能にするという基本的な概念がありました。このように、病変を直視し、そして直接手に取りながら治療することが外科の基本だと考えられてきました。外科学は誕生して以来、この基本概念に基づいて発展してきたわけですが、直視ではなく内視鏡によって、そして外科医の手の直接操作に代わって内視鏡手術用の鉗子や鋏類(これらを扱うのが外科医の手であることは変わりありませんが)になったのが内視鏡手術です。そもそも内視鏡は、それ以前より腹腔内あるいは胸腔内の病変の診断方法として存在しており、「医師(診断医)の目」の代わりに成り得ることは証明されていましたが、光学技術が進歩し、より鮮明で詳細な画像が得られるようになったため、「外科医(治療医)の目」にもなり得るということになったのです。さらに気腹という技術の発明がありました。これは腹腔という肝、胃、腸などが収められている空間に炭酸ガスを送り込み、腹壁(皮膚や腹筋からなる、お腹の壁)をテントのように広げることで腹腔内の臓器(上記のような肝や胆嚢や胃腸。あるいは婦人科系の臓器)と腹壁の間にスペースを確保できるようになり、これによって内視鏡手術用の鉗子や鋏による操作が可能となりました(炭酸ガスは組織から染み込んで血中に入っても健康に影響がないことが知られています。一方、肺や食道などのように胸腔内の臓器の場合は胸壁が肋骨によって固定されているため、このような処置は不要です。テントが支柱によって支えられ広げられていることで、テントの中にスペースができているような状況に似ていますが、一方で操作を行う胸腔側の肺が邪魔になるため片側肺換気という特殊な麻酔が必要になります。これについても特に最近の食道手術に対しての気胸法が開発され、より患者の負担が少なくなるような技術の開発がありました)。このような健康工学系の技術の進歩により、20世紀終盤に婦人科分野や胆嚢結石の手術が行われ(消化器外科では1985年のドイツのエリッヒ・ミューエの腹腔鏡下胆嚢摘出術が有名です)、その後、21世紀に爆発的に拡がっていったのです。

内視鏡手術のメリットとデメリット

メリットについては、何と言っても小さな傷で外科手術が施行できることです。これは患者にとって極めて大きなメリットです。まず、術後の創痛が大きく違います。創痛が抑えられることで、例えば胸部や上腹部に大きな手術創があると、痛みによって痰の喀出が制限されることが知られていますが、内視鏡手術を用いることで、この問題も改善することが期待されます。特に喫煙歴のある高齢者に多い肺癌や食道癌手術の場合、術後の痰喀出の抑制が肺炎につながることが指摘されていましたが、内視鏡手術の導入により肺炎の減少につながることが期待されています。このように手術成績が向上する可能性があります。肺癌や食道癌だけでなく、多くの消化器系の疾患に対して、創痛が抑制されることで術後の回復が早くなることが示されています。
さらに大きなメリットとして、内視鏡により得られる画像の「拡大視効果」があります。手術の実際は、腹腔鏡や胸腔鏡を挿入して、CCDカメラにより画像情報を得て、それをモニターに映し出すことで「外科医の目」になるわけです。導入当初はCCDカメラによる画像情報がまだ少なかったのですが、光学技術の進歩により、最近ではハイビジョン画像対応の内視鏡も登場しています。これにより得られる画像は極めて鮮明であり、かつ大きなモニターに映し出されることで、現実よりも拡大された画像が得られており、例えば肉眼では見落としそうな微細な血管まで鮮明に捉えることができます。従来の開腹や開胸によって到達するのが困難であったような臓器や場所でも、内視鏡と鉗子さえ到達されば手術操作が可能ですし、拡大視効果と、様々なエネルギーデバイスの進歩もあり、深部の手術でも現在ではほとんど出血せずに行うことが可能です。
モニターに映された画像により手術を遂行するという「外科医の目」の変更は思わぬ効果ももたらしました。それ以前には、特に深部の手術の場合、このような画像情報は術者にほぼ独占されていた感があります。しかし、モニターに映される画像は、術者のみならず、助手、看護師、麻酔医、そして新人外科医であろうが医学部の学生でも手術室のモニターにアクセスできれば誰でもその手術の詳細を見る(そして学ぶ)ことができるのです。これは「内視鏡手術の教育効果」と言って、特に医療関係者にとって、非常に大きなメリットとなっています。(また、麻酔医が手術操作をリアエルタイムに確認できることは患者にとっても大きなメリットです。従来の開腹や開胸の手術では麻酔医の場所から直接術野の状況確認が難しいこともありました。)
また、美容上のメリット(従来の大きな手術創 vs ほとんど傷が目立たない内視鏡手術)もあります。

一方で、デメリットもあります。メリットが大きい内視鏡手術ですが特に外科医にとってのデメリットに限れば、触覚の欠如と限定された視野に代表されます。内視鏡手術によるトラブルの多くがこの2つに起因していると考えられます。従来の開腹開胸による手術の場合、外科医は病変やその周辺の組織を直接手で触ることが出来、時にこの触覚により得られる情報が手術の進行に有益な情報をもたらすことがありました。内視鏡手術でも内視鏡手術用の鉗子によりある程度の感覚は得られますが、やはり直接的な触覚に比べると大幅に制限されると言わざるをえません。それでも習熟した外科医なら何の問題もありませんが、例えば比較的脆弱な臓器に「手加減なしで」鉗子のような金属製の器具を押し当ててしまうと、その臓器を損傷する恐れがあります。
また、視野の制限も注意が必要です。内視鏡により得られている画像は上述のように極めて鮮明で繊細なものですが、「内視鏡、正確にはCCDカメラで焦点を当てている部分」しか見えていません。CCDカメラが当たっていない「視野以外」の部分は「全く」見えていないのです。この「全く見えていない部分」で鉗子類の不注意な操作を行ってしまうと大きな合併症につながりかねません。
上記以外にも、例えば術中の急な出血などに対して、開腹開胸に比べると対応の迅速性が劣る可能性があることも指摘されています。(広い視野で出血点を探して直接手や指で圧迫止血が可能な従来の開腹開胸手術に比べて、内視鏡による限局された視野での出血点検索、そして触覚の著しく制限された操作下での止血などが理由になりますので上述の2点に重なりますが)ただし、習熟した外科医であれば上述したデメリットに関してもほとんど問題にはならないと思われます。

厚生労働省や日本内視鏡外科学会の対応

上述のように、極めて多くのメリットがある内視鏡手術は20世紀終盤に登場して以来、急速に(施行する医療機関の数も、また、対象とする疾患についても)拡大の一途をたどってきました。ほとんどのケースでは問題なく良好な臨床結果を得てきましたが、その拡大の過程の中で、残念ながら問題が起きてしまったことは報道などで明らかにされている通りです。それらの個々の例についての検証はここでは行いませんが、上述したような内視鏡手術のデメリットが多少なりとも関係している可能性は推測されます。一方で、多くの医療機関では良好な臨床結果を得て、多数の患者が内視鏡手術の恩恵を受けていることも忘れてはなりません。
このような状況を鑑み、厚生労働省では特に診療報酬の算定に関する留意事項として、腹腔鏡による肝切除あるいは膵切除について以下のような通達を行っています。
【1】「腹腔鏡下肝切除術(亜区域切除、1区域切除(外側区域切除を除く。)、2区域切除及び3区域切除以上のもの)に関する施設基準」について、「一般社団法人外科系学会社会保険委員会連合における National Clinical Database及び一般社団法人日本肝胆膵外科学会並びに肝臓内視鏡外科研究会における症例登録制度に症例を登録し、手術適応等の治療方針の決定及び術後の管理等を行っている」施設としています。
【2】「腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術に関する施設基準」について「一般社団法人外科系学会社会保険委員会連合における National Clinical Databaseに症例を登録し、手術適応等の治療方針の決定及び術後の管理等を行っている」施設としています。

また、これに先立って、日本内視鏡外科学会では、技術認定医制度を立ち上げて、認定医の名簿を公開しています。
http://www.jses.or.jp/about/certification.html

【2017年3月3日執筆】
森 隆弘:東北大学大学院医学系研究科教授、がん診療相談室室長、日本内視鏡外科学会技術認定医(消化器)

肝膵腹腔鏡下手術について

腹腔鏡下の肝膵手術については厚生労働省保険局医療課から以下のような通達(平成28年3月31日)があり、施設基準を明示しています。
http://www.mhlw.go.jp/file.jsp?id=344633&name=file/06-Seisakujouhou-12

問173)区分番号「K695-2」腹腔鏡下肝切除術(亜区域切除、1区域切除(外側区域切除を除く。)、2区域切除及び3区域切除以上のもの)に関する施設基準において、関連学会と連携の上、手術適応等の治療方針の決定及び術後の管理等を行っていることとは具体的には何を指すのか。
(答)現時点では、一般社団法人外科系学会社会保険委員会連合における National Clinical Database及び一般社団法人日本肝胆膵外科学会並びに肝臓内視鏡外科研究会における症例登録制度に症例を登録し、手術適応等の治療方針の決定及び術後の管理等を行っている場合を指す。
(問174)区分番号「K703-2」腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術に関する施設基準において、関連学会と連携の上、手術適応等の治療方針の決定及び術後の管理等を行っていることとは具体的には何を指すのか。
(答)現時点では、一般社団法人外科系学会社会保険委員会連合における National Clinical Databaseに症例を登録し、手術適応等の治療方針の決定及び術後の管理等を行っている場合を指す。

術式の詳細について上記基準に合致しているのかは各施設に直接にお問い合わせください。

▪乳房再建術
 一期再建術(同時再建術):乳がん切除術と同時に乳房再建を行う術式です。
 二期的再建術:乳がん切除術後、期間をおいて、乳房再建を行う術式です。

▪ダヴィンチ手術
 手術支援ロボット「ダヴィンチ」による腹腔鏡下前立腺全摘術です。

化学療法について

開腹、開胸、開頭手術等の対応可能状況について、部位別かつ施設別に○をつけてあります。併せて、腹腔鏡手術等の特殊な手術の対応状況についてはそれぞれ手術名が記載してあります。

▪末梢静脈投与
 抗がん剤を注射や点滴で投与する治療法です。

▪経口投与
 飲み薬の抗がん剤を処方する治療法です。

放射線療法について

放射線の照射方法ごとの対応可能状況について、部位別かつ施設別に○をつけてあります。

▪外部照射:
体の外側から放射線発生装置(リニアック)を使用してがんを狙って照射する治療法です。

▪定位照射:
基本は外部照射ですが、肺や肝臓、脳の小さな病変の場合、より高精度な位置合わせ技術を使用して1回に大線量を照射する治療法です。

▪組織内/腔内照射:
放射線同位元素が密封された器具を使用して腫瘍内や近傍に挿入し放射線を照射する治療法です。

▪RI治療:
密封されていない放射線同位元素を内服、あるいは静脈注射する治療法です。限られた疾患(甲状腺癌や悪性リンパ腫、骨転移)でのみ使用されます。病巣に選択的に取り込まれる性質があり、病巣だけに放射線が照射される治療法です。

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