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在宅療養について

在宅療養って?

お家で過ごしたいけど「一人だし何かあったらどうしよう」家族はいるけど日常生活に「支援が必要」「家族だけの介護だと疲れちゃう」など思ったことはありませんか?
在宅療養は通院が困難な病状でも入院をせずに自宅で医療や介護を受けながら療養生活をしていくことです。
住み慣れた場所で自分らしくご家族や大切な方とともに過ごすことができるということが最大のメリットです。
介護保険のサービスや医師、看護師などにサポートしてもらいながら在宅療養を送ることができます。

訪問診療

  • お家で診察し、状態に応じてつらい症状をやわらげる治療をしてくれます。
  • 24時間対応可能です。
  • 訪問回数は相談となります
    例)月2回定期的に訪問 (訪問診療)+体調が悪いときは緊急時の訪問 (往診)

訪問看護

  • お家で傷の手当てや胃ろうの管理など医療処置の対応や相談にのってくれます。
  • 24時間対応可能です。
  • お家でリハビリをしてくれます。
  • 訪問回数は相談となります。
    例)医療処置が多くて頻回に来てほしい 定期訪問3回/週
    緊急時の訪問

在宅療養を支えるサービス

介護保険サービス

「介護保険制度」を利用すると、自宅で暮らす上で必要なサービスが、費用の1~3割負担で受けられます。65才以上の方(1号被保険者)と40歳以上の方で「特定疾病(がん末期を含む)に該当する方(2号被保険者)は、身体機能により介護認定を受けることができます。40歳未満の方は、介護保険制度は利用できませんが、身体機能によっては介護保険と同じような在宅サービスが受けられる場合があります。自分は対象外だと思ってもあきらめずに、何か利用できる制度はないか、詳しくは市町村窓口や病院の相談窓口に相談しましょう。

 

介護保険で利用できるサービス

自宅で利用するサービス

訪問看護、訪問リハビリテーション、訪問介護(ホームヘルプサービス)、訪問入浴 など

施設に出かけて利用するサービス

通所介護、通所リハビリテーション、ショートステイ など

その他

福祉用具貸与(電動ベッド・車いすなど)
特定福祉用具購入費の支給(ポータブルトイレ・特殊尿器・入浴補助用具など)
住宅改修費、施設サービスなど

 

訪問看護ステーション

専門的な知識と技術をもった看護師が、かかりつけ医(主治医)と連絡をとりながら直接自宅を訪問し、身の回りの世話や医療処置などの看護サービスを提供します。サービスの利用を希望する場合は、かかりつけ医や病院の相談支援センターに相談してみましょう。
訪問看護サービスにおいて、看護師の訪問可能なエリアは施設ごとに異なります。市区町村を越えて、訪問可能な場合もありますので、各施設にお問い合わせください。

地域包括支援センター

在宅療養中に体力が低下したり、一人暮らしの方などで自宅での生活に困った時の相談窓口が、お住いの地域にある地域包括支援センターです。社会福祉士、保健師・看護師、主任介護支援専門員などの専門職が、高齢者やその家族からの介護、福祉、保健に関する相談内容に応じて、必要なサービスの情報提供や紹介を行います。
介護保険を受けていなくても相談は可能です。相談料金は無料ですので、困ったことがある場合は、まずは相談してみましょう。介護保険の仕組みについても教えてくれます。お住まいの地域を担当している地域包括支援センターについては、市区町村の介護相談窓口にお問い合わせください。

 ■地域包括支援センターの一覧(宮城県ホームページ)
リンク:https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/chouju/houkatsu-c.html

 ■仙台市地域包括支援センター(仙台市ホームページ)
リンク:http://www.city.sendai.jp/fukushi/korei/hokatsu/index.html

在宅療養に関するよくある相談 Q&A

病状や本人の気持ち、家族の状況は変化していくものです。一度決めたからからといって引き返せないわけではありません。悩まれた時は担当医へ相談することをお勧めします。

在宅療養を始めるタイミングはどういうときですか?

【こんな時は…訪問診療

  • 自分で通院できなくなった
  • 病院でしかできない治療がなくなった
  • これ以上の治療や検査は受けたくない
  • 治療中だが副作用症状や体調不良などで自宅で初期対応をしてほしい
  • 自宅でも傷の手当てや胃ろうの管理など医療行為が必要
    …体調の悪化など在宅での対応が難しい場合は治療のため入院することもあります

【こんな時は…訪問看護(訪問リハビリ)

  • 健康観察を一緒にしてほしい
  • 体調の変化があるが、病院に連絡するタイミングがわからない
  • 医療処置(傷の処置、医療機器の管理、内服の相談など)が必要だけど不安
  • 清潔ケア・入浴介助、食事や排泄などの介助方法がわからない
  • 家族だけでは心のケアができない
  • 自宅でリハビリをしたい
  • 家族が悩んだときに相談する相手がほしい

【こんな時は…介護保険

  • 日中誰も家にいないからデイサービスを利用したい
  • 短期間のお泊まり(ショートステイ)を利用したい
  • 自宅の浴槽は狭くて入れない 訪問入浴を利用したい
  • 施設でリハビリをしたい

在宅療養は何も治療をしてくれないのですか?

積極的に濃厚な医療を提供しない在宅療養には何もしない医療というイメージが一部にあるようです。何もしないでのはなく、過不足のない適切な医療を提供します。本人と訪問診療医とで医療を作り上げるのが在宅療養です。

  • 医師や看護師が定期的訪問し診察・体調確認をしてくれる
  • 状態が悪くなったら電話相談や臨時訪問をしてくれる
  • 他の病院から処方されたお薬の整理をしてくれる
  • 状態に応じてつらい症状をやわらげる治療をしてくれる
  • 特殊な医療機器や検査が必要な場合は地域の病院と連携をしてくれる

痛みの緩和ケアも在宅療養で受けられますか?

がんなどの痛みをやわらげる治療も在宅でうけられます。
医療用麻薬の使用ができます。医療用麻薬には飲み薬の他に貼付薬、坐薬、注射薬などがあり生活様式や状態に応じて調整できます。点滴で行うときには機械を使用します。

在宅療養にすると、家族の負担が大きくなりませんか?

家族への負担が全くなくなるわけではありませんが、介護サービスなどを利用することで一部負担軽減をすることができます。

  • 介護負担を減らす福祉用具を使う(ベッドや車椅子、手すりなど)
  • 胃ろうへの栄養剤投与や痰の吸引など医療的ケアを訪問看護師が指導・介助してくれる
  • ヘルパーが痰の吸引や経管栄養を行える制度もある
  • 入浴介助や清潔ケア、食事介助も訪問看護師やヘルパーが対応してくれる
  • 訪問リハビリで生活する上での介助方法やどのように動いたらよいのかを指導してくれる

1人暮らしでも在宅療養を受けられますか?

在宅療養や周囲のサポートを受けながら1人暮らしをすることはできます。

  • 介護保険のサービスなどを受けサポートしてもらえます
  • 地域包括支援センターや民生委員、友人、近隣の人などにサポートしてもらいます
  • 自費でヘルパーや家政婦をお願いできます

在宅療養にかかるお金はどのくらいですか?

在宅療養も健康保険制度を利用することができます。
医師や看護師の訪問回数によって費用は異なりますが、健康保険制度を利用すると1~3割負担となります。高額医療費制度(限度額適用認定証)を使用することで上限額以上の支払いをすることはありません。ただし、事業所によっては交通費が別途かかることがあります。
介護保険も1~3割負担でサービス利用することができます。(医療費とは異なります。)

 

在宅療養・介護・障害福祉のサービスを利用したいと思ったときは

入院中であれば在宅療養・介護保険を利用したいという希望をまずは担当医に相談しま しょう。 看護師に相談するのも良いでしょう。
入院している病院に「地域連携室」や「医療福祉室」などがあれば医療ソーシャルワーカーや退院調整看護師に自宅近くの在宅医や訪問看護ステーション、ケアマネジャーを紹介してもらったり、今後の流れなどを相談することができます。病院に相談する場がなければ自宅近くの地域包括支援センターで相談しましょう。ケアマネジャーが先に決まっていれば、往診医や訪問看護師を紹介してもらえるケースもあります。

 

参考:在宅療養を支える専門スタッフ

お住まいの地域の状況やお体の状態にあわせて在宅療養を支える専門スタッフは異なります。様々な専門のスタッフがいますがその一部を紹介します。

お家でどのような療養生活を送りたいか確認をして、介護保険のサービスの計画立案し、往診医やサービス事業所との連絡調整を行います。

療養生活が送れるようお家に訪問して、生活の工夫やご家族の支援を行うほか医療的なお手伝いや医師との連携などを行います。

食事の準備や買い物、掃除などの家事援助、入浴や排泄介助など身体的な援助を行います。

お家に訪問して診察し楽に過ごせるよう生活の場で医療を行います。

歯や歯肉、口内炎の治療や口腔ケア、入れ歯の調整を行ったり、食べ方などについても教えてくれます。

医師の処方せんによりお薬の調剤を行います。お薬を安全に使用して頂くために、お家を訪問し、お薬の正しい飲み方や使い方、副作用、お薬の管理方法についてお教えます。

病状・栄養状態に合せた食事の提案や体重管理、誤嚥予防など栄養食事指導(支援)をおこないます。

リハビリをサポートする専門職。弱った筋肉の力や低下した作業能力を回復させるための訓練や飲み込みなどの機能回復訓練をおこないます。家族に負担がかからない介助法などもお教えします。

療養中の困りごと

療養中には、病気の状態や体調に応じて、生活するうえでのいろいろな困りごとが出てきます。患者さんや家族で対応が難しくなってきたら、迷わず相談してみましょう。

調理ができない    買い物に行けない    洗濯ができない
掃除ができない            通院の際の手助けがほしい
車いすやベッドを借りたい       自宅のお風呂に入るのが難しくなってきた
介護者が急に体調を崩してしまった   介護サービスを利用したい など

お近くの地域包括支援センターへご相談ください

(参考:<地域包括支援センターの一覧>宮城県ホームぺージ)

 

子どもの世話が大変
子どもの保育園・幼稚園の送迎をお願いしたい
子どもを短時間預かってほしい など

お近くの子育て社会推進室
市区町村の子育て支援窓口にご相談ください

(参考:宮城県ホームページ)

 

かつらの貸し出しサービス

がん治療による脱毛は、目に見えてわかるとてもつらい副作用です。脱毛のために仕事や外出など支障をきたし、自分らしい生活が送れないことでさらに気分が落ち込んでしまうこともあります。前向きな気持ちで生活していけるよう、「治療が終わればまた生えてくる」と気持ちを切り替えて生活することも大切です。かつら (ウィッグ)やバンダナ、帽子などを上手に利用していきましょう。
ここでは、市民団体が「宮城県内のがん患者さんの経済的な負担を少しでも軽減できるように」と行っているかつらの貸し出しについてご紹介します。

かつら de サポート
名称 春風の家  (代表者 小野 敬子)
所在地 〒980-0802
宮城県仙台市青葉区二日町13-26ネオハイツ勾当台806号室
電話/FAX  022-265-3580
活動内容 かつらの貸し出し
対象者 抗がん剤治療で脱毛したり、頭部の手術を受けた女性
受付時間 毎週火曜日 10時~16時 (祝日、年末年始、お盆期間は休み)
利用料 6か月につき 1,500円
※但し、利用料の他に頭とかつらを密着させるための特殊ネット代(2,100円) が別途必要となります。
貸し出しについて ・6か月間の利用後は、かつらのお手入れのため1度返却していただきます。貸し出し延長を希望される場合は、別のかつらを選んでご利用いただきます。
・駐車場はありませんので、近隣の有料駐車場をご利用ください。
その他 乳がんの手術を受けた方のための入浴カバーや下着もご紹介しています。
メッセージ ほとんどの方は、かつらをお使いになるのは初めてと思いますので、試しにかつらを借りて使ってみてから購入するのも、ひとつの方法のように思います。
これまでの貸し出しの経験から、抗がん剤の副作用でかつらが必要な期間は、ほとんどの方が一年未満になっています。がん治療は多額の費用がかかりますし、高価なオーダーのかつらが必ずしもお使いになる方にぴったりというものでもないようです。抗がん剤治療の前にどのようなかつらがあるのか見学もできますので、どうぞご遠慮なさらずにおいで下さい。
ホッとサロンとめ
名称 がん患者とその家族を支える会 ホッとサロンとめ
所在地 〒987-0702
宮城県登米市登米町寺池道場20-1
電話/FAX  070-2011-0928
活動内容 ◆月1回の茶話会(毎月第2月曜日 場所:登米市迫町佐沼字西佐沼70 迫にぎわいセンター内)
◆年数回のイベント(音楽コンサート、医療従事者の講話、忘年会など
◆個別相談、ウィッグの無料貸し出し(予約制 事務局(場所):登米市登米町寺池道場20-1)
対象者 がん患者(部位関係なし)
受付時間 午前10時~午後6時(午後1時30分~午後3時の間は、相談中の場合がある為、折り返しご連絡いたします。)
利用料 無料
貸し出しについて 完全予約制となります。数に限りがございますので、ご希望に添えかねる場合もございます。まずは、ご連絡いただきご相談いただければと思います。
メッセージ がんで治療中の方に、無料で貸し出しをおこなっております。数に限りはございますが、たくさんの方々にご利用いただいております。また、使わなくなったウィッグのご寄付のご協力もお願いしております。

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